ビットコインの価値が0(ゼロ)になるシナリオを考察【シナリオ4. 政府による全面的な禁止】
ここでは、2025年3月23日時点でビットコインの価値が0になる可能性があるシナリオ4「世界中の主要国がビットコインの取引、使用、保有を法的に禁止する」が起こる確率を0.1%以下と推定し、その具体的な根拠を詳細に解説します。シナリオ4は、グローバルな規制によってビットコインが合法的な市場での利用が不可能となり、実質的な流通が途絶え、価値が0に落ち込む状況を指します。このシナリオが起こるためには、世界中の主要国が協調してビットコインを禁止し、かつその禁止が効果的に実行される必要があります。
現在のグローバルな規制動向
2025年3月23日時点で、ビットコインに対する規制は国によって大きく異なります。具体的には、以下のような状況が確認されています:
・米国:米国政府は2025年3月6日に「戦略的ビットコイン準備」と「米国デジタル資産備蓄」を設立する大統領令を発令しました。これは、ビットコインを国家の戦略的資産として位置づけるものであり、禁止とは逆の方向性を示しています。
・中国:中国は2021年にビットコインの取引とマイニングを禁止しましたが、2025年までにこの禁止を解除する可能性が報じられています。ただし、2025年1月の時点で解除の確率は2%に低下したとされています。
・ヨーロッパ:欧州連合(EU)は、2024年に「Markets in Crypto-Assets(MiCA)」規制を導入し、暗号資産の規制フレームワークを整備しています。これは禁止ではなく、明確な規制を目指すものです。
・その他の国:一部の国(例:アルジェリア、エジプト、モロッコなど)でビットコインが禁止されていますが、これらの国は世界のGDPのごく一部を占めるのみです。例えば、2025年2月の報告では、禁止国は10カ国程度とされていますが、これらの国の経済規模は小さいです。
これらの情報から、グローバルな規制動向は「禁止」ではなく「規制」へと移行していることがわかります。特に、米国やEUのような主要経済圏では、ビットコインを完全に排除する動きは見られません。
グローバルな協調の可能性
シナリオ4が起こるためには、世界中の主要国が協調してビットコインを禁止する必要があります。しかし、現在の国際的な政治・経済状況を考慮すると、このような協調は極めて困難です:
・米国と中国の立:米国と中国は、技術や通貨政策において対立関係にあります。米国がビットコインを戦略的資産として活用する一方で、中国が禁止を継続する可能性はありますが、これはグローバルな協調ではなく、むしろ対立を示しています。
・EUの独立性:EUは独自の規制フレームワークを整備しており、米国や中国の政策に追随する可能性は低いです。
・発展途上国や小規模国の動向:一部の発展途上国(例:エルサルバドル、中部アフリカ共和国)は、ビットコインを法定通貨として採用しており、禁止の動きには加わらない可能性が高いです。
したがって、世界中の主要国が協調してビットコインを禁止する可能性は非常に低いです。
ビットコインの分散型特性
ビットコインは分散型のブロックチェーン技術に基づいており、中央集権的な管理が存在しません。この特性により、たとえ一部の国で禁止されても、完全な禁止は困難です
・DEX:分散型取引所を使用することで、中央集権的な取引所を通さずにビットコインを取引できます。
・VPNや匿名化ツール:ユーザーはVPNや匿名化ツールを使用して、禁止されている地域からでもビットコインにアクセスできます。
・ピアツーピア(P2P)取引:個人間の直接取引は、規制を回避する手段として利用可能です。
これらの技術的特性により、グローバルな禁止が効果的に実行される可能性は低く、ビットコインの価値が完全に0になるリスクはさらに低減されます。
経済的・社会的要因
ビットコインはすでに世界的な金融システムに深く浸透しており、その価値は単なる通貨としての役割を超えています。
・投資としての地位:ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれ、投資家にとって重要な資産クラスとなっています。米国や他の主要国がビットコインを戦略的資産として認識していることは、この地位を示しています。
・技術革新の象徴:ブロックチェーン技術は金融システムだけでなく、供給链管理や身分証明など幅広い分野で応用されています。ビットコインの禁止は、技術革新全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
・社会的支持:ビットコインは自由主義や分散化の象徴として支持されており、規制当局が簡単に排除できるものではありません。
これらの要因は、グローバルな禁止が社会的・経済的に実行可能である可能性を低くしています。
確率の定量化
リスクを定量化するため、以下の要素を考慮しました:
リスク要因
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評価
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影響度
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主要国の協調可能性
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1%以下(米国と中国の対立、EUの独立性)
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低
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規制動向の方向性
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規制へ移行(禁止ではない)
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低
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ビットコインの分散型特性
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禁止の回避手段が存在
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低
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経済的・社会的支持
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ビットコインの地位が確立
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低
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これらの要素を掛け合わせると、全体の確率は0.1%以下となります。具体的には、1%(協調可能性)×10%(規制ではなく禁止)×10%(分散型特性の影響)=0.1%程度と推定されます。
予想外のポイント
予想外のポイントとして、ビットコインの分散型ネットワークは、たとえ一部の国で禁止されても、完全な価値喪失を防ぐ可能性が高いことが挙げられます。また、米国が戦略的ビットコイン準備を設立し、中国が禁止を解除する可能性が報じられている一方で、世界全体でビットコインを禁止するような大規模な協調行動は見られません。
結論
シナリオ4の発生確率は0.1%以下と推定され、これは現在のグローバルな規制動向、主要国のビットコインに対する態度、およびビットコインの分散型特性を反映しています。長期的な視点では引き続き監視が必要ですが、2025年時点ではリスクは極めて低いと言えます。ユーザーは、最新の情報を確認し、規制の動向に注意を払うことが推奨されます。